COMMENTS

皆様からお寄せ頂いたコメントを順次掲載いたします。(敬称略)

GOEND(シンガーソングライター)

不正解がきっと未来には必要なんだと思います。

自分の選択や正解が他人と違ったりすることを必ず認めなきゃいけないタイミングが来ると思います。その悲しくもどこか淡々としてるのに脆くて、小さくて見えないような一瞬の人生の流れを巧く掬い取った素敵な映像でした。nice、秋山。

あかね(旅籠屋さとう女将)

あの頃の青い気持ちは、水のように透き通っていたのかもしれない。同じ場所に留まり続けると、水は濁って見えることもある。でも、新しい選択をして流れが生まれたら、水はまた違う景色を映し、新しい色をまとっていく。最後の白いワンピースを見ながら、そんなことを思いました。

森川翔太(小説家)

透明な水槽を見ているような映画だった。

ぽこぽこと循環している音は、小波や、自動車の走行音や、息継ぎのようにも聞こえたはずだが、認識した時にはすべて過去のものになっていて、確かめることはできない。

あらゆる映画がそうであるのと同じように、『青灰』も関わった人間の誠実さ、切実さが形を成しているものである。そして、そこでしか存在しえないものとして、一人一人の関係者たちに固有の、撮ることへの、演じることへの、言葉を紡ぐことへの誠実で切実な倫理が全て、会話する距離と視線に、鞄の置き場所に、観葉植物の葉脈に、破れかけのポスターに、光を包み込むカーテンに、不在の椅子に、砂浜を歩く歩幅に、それぞれ固有の瞬間として宿っている。

それらがどう見えていたか、鑑賞する個々人にもきっと固有の正解があり、それらが全て、私の前に存在していたはずのものと同じように美しいことを信じてやまない。

シバノソウ(シンガーソングライター)

人生で一度は撮って青春を葬る「学校映画」を、秋山さんはこの映画でやり遂げたのだと思うと、友人として感慨深いです。

憧れと恋心で滅茶苦茶になる学生時代が終わり、“あの時”の輝きに向き合った主人公に花束を贈りたい。
海は再生のメタファーでもあるはず!新しい輝きも感じさせる、爽やかで苦い画にグッときました。

みねきち(ターリーズ)

『青灰』という題名について思わず考えてしまいます。青い灰なのか、青と灰なのか…。

灰と聞くとなんとなくマイナスなイメージですが、今回の「灰」は夢を叶えた灯夏なのではないかとも考えられます。思い出とか一切合切を燃料にして灰になって、また燃え上がって、目指す自分になっていく。

青いまま燻り続ける蒼生にもそうやって前に進める時が来るのかもしれません。

𠮷野竜平(映画監督)

この『青灰』は、どうやら秋山監督のかなりプライベートな胸の内が詰め込まれた作品らしい。

想いの純度が高いからか、いろいろ荒削りだけれども、秋山監督がこれから外に駆け出すために必要な全力の助走のような作品なのだろう。

菊池和澄(俳優)

無鉄砲で自分の気持ちだけが自分を突き動かしていた、あの時の私がむくむく起きてきて肩組みながら「今はどうだい?」と問われているような気がして、目の前の日々に右往左往している今の私はジリジリと痛んだ。
それでも、最後の蒼生のまっすぐで力強い眼差しが、「痛みごと進め」と背中を押してくれたような、いや頬を叩いてくれたような気がする。
セラヴィだ!

しゅんひろ(サーミスタ)

美しい27分間だった。黒い背景に「棒人間プロジェクト」と浮かび上がってから雪乃さんの主題歌が終わるまで。

カメラマンの描くカメラマンのストーリーには、現実味を越えた現実があったし、そう感じさせるだけの構成力・役者の演技力があった。

この作品を見る前は タイトルとメインイメージから 青は「青春」だとすぐにわかった…つもりになっていたことが、わかった。
大人になったからといって、あの頃と切り離されてしまうわけではなかったんだ。

いつまでも自分の中に「青」いものがあって、覗き込んだカメラの先に、今という生活の先に
君の見たいものはあるし、探そうと思っても探せなかった今がある。

自分が崩れ去ったとき 忘れ去ったときにやっと 過去は灰色に、灰になってしまうのだろう。

じゃあ、主人公は…?という。

なにより、こんな言葉がこの作品に対する、僕にとっての“正解”でいいんだと思える。

27分間のセイカイを体験した帰り道、1曲3〜5分の音楽の中で、僕には何が描けるだろうか…。

ソングライターとしても胸を打たれてしまったのだ。

最後に 極私的な思いを蛇足しておくと、次回作には、より短いものを期待してしまう。
限られた時間の中で 秋山直輝が何を選び、何を映すのか 今後も楽しみでならない。

しゅんひろ(バンド: サーミスタ)

ユータ(シンガーソングライター)

見ていて心が痛くなった。そんなことを言う描写はないけれど、何処かで「こんなはずじゃ無かったんだ。」って、言っているような気がして。それでも生きる姿は美しいと思いました。最後のシーン、エンドロールのその先があるような、まだ続きがあるような気がして。その先が見てみたいなと思った。それは作品では無く、人の生活そのものを見ているようでした。